今月の一言

「照る日 曇る日」と運命的な出会い

代表取締役 山地一慶 代表取締役 山地一慶  日に日にあたたかさが増してきて、春の訪れを感じるようになってきました。今年から花粉症デビューという方も多いようですが、体調管理にお気を付けください。

「照る日 曇る日」
 さてこの原稿を書こうという日にお会いした人に、大塚グループ様の第2代総帥 大塚正士様の「照る日 曇る日」>の記事を頂きました。三和の創業者:山地十三男が同名のタイトルで情報誌に執筆していたのは、この正士様からタイトルをお借りしたもの。今回はそのオリジナルを頂いたのです。
 「経営者として勉強せよ」ということと、この巻頭言を書くにあたり「このような文章が書けるよう努力せよ」という二つの意味合いを感じつつ早速読み始めました。読み進める中で知らなかった事実や、正士様の考え方を多く知ることができる貴重な資料だなぁと思うと同時に、何とも味のある文章でサクサクと読み進められる内容に感嘆しました。
 この「照る日 曇る日」は、もとは大塚正士様が社内報で執筆されていたものですが、頂いたのは1992年から47回にわたって週刊ダイヤモンドに連載された記事でした。第一話のタイトルは「人生は希望と辛抱ですよ」。
 この中で正士様は、
 「お天気にも照る日曇る日があるように、景気もまた同じ、照る日曇る日があるのです。(中略)人生に雨があるから、嵐があるから、雪も降るから人間は立派に苦しみに堪えて成長するのです。」
 と言われています。
 これが「照る日 曇る日」の所以(ゆえん)であり、山地十三男もこの意味に感銘を受けてタイトルを拝借した訳です。試練を乗り越え、立派に成長する。「照る日 曇る日」というタイトルに大塚正士様が込めた思い、その思いに共鳴した山地十三男の志は三和の経営理念そのものです。大先輩お二人がこの理念でつながっていたというのは私にとって大きな発見であり、感謝の気持ちで一杯になりました。

JQA受賞企業との出会い
 この「照る日 曇る日」を読んでいる中で、ある出会いがありました。2018年度の日本経営品質賞(JQA)を受賞された株式会社九州タブチの鶴ヶ野社長との出会いです。
 九州タブチさんはJQA史上最高評点を獲得しての受賞とのことで驚きましたが、鶴ヶ野社長が同族企業のサラリーマン社長であるとお聞きして更に驚かされました。
 1997年の消費増税で建設不況が加速し、九州タブチさんは経営危機に陥ります。その頃に社長に就任した鶴ヶ野社長は1999年に社員の25%に及ぶリストラを行います。「もう二度とこんなことをしたくない!」この辛酸を舐める経験から本気で経営革新に取り組みます。
 「需要が減れば赤字になる脆弱な体質」、「お客様を無視したモノづくり」、「管理統制型の経営」、これらの問題点を把握し、まず取り組んだのが「ありたい姿(ビジョン)」の明確化です。
 企業として、そこに集う人としてどのような姿になりたいのかを社員と共にジックリ話し合います。そして、目先の問題に振り回されて対処する「事実前提」で行動している自分たちに気づく。目的と手段が入れ替わっている自分たちに気づく。
 自分たちの経営理念やビジョンを実現するために何をすべきかという「価値前提」で行動したい。具体的にはトヨタ生産方式の導入や一気通貫生産方式への変革、そしてJQAへの取り組みを始めたのです。
 その中で社員からの反発も受け、苦労もあり、しかし社員と共に成長したサラリーマン社長が、今回お会いした鶴ヶ野社長だったのです。
 社員と共に苦労して、社員が立派になるにつれて良い会社になっていく、結果として社長が立派な経営者に成長するのだということを実証している鶴ヶ野社長との出会いは衝撃でした。

JQA受賞企業との出会い
 最近ある人に2つの言葉を教えて頂きました。
 「人の世は 縁(えにし)の糸のからみあい たぐる幸せ また不幸せ」
 「人生は運命的な人との出会いによって決定づけられる」
 二つ目の言葉は、私の経営の師である稲盛和夫さんの言葉です。人生における出会いの数々、すべて一期一会。
 経営理念の「今この場」の感覚で今日も頑張っていきましょう!


バックナンバー

閉じる