今月の一言
社長の今月の一言
「忙しい」は「心が亡くなる」
2025.06.03

少しずつ気温が上がっています。
5月にも関わらず30℃を超える日があり、一部では35℃を超える猛暑日を記録したそうです。
この時期は急激な温度変化があり、朝晩は涼しいかなと思いきや、日中は高温になることも多い。
暑さに慣れていないうちにこのような温度変化にさらされると、熱中症になる可能性が高くなります。
今から水分補給を意識し、早く暑さになれるような行動をしていきましょう。
お客様からの有難いお叱り:
先月号でお話したように、4月に新入社員が8名入社しました。5月に基礎研修を一旦終えて、配属部門に着任しています。
私も理念研修をはじめ講師をしましたが、フレッシュな空気をまとい、必死で知識を吸収しようと研修に臨む姿は頼もしい限りでした。
そんな彼らと接しながら、20年ほど前に新人代人だった頃を思い出しました。
今月は私が若かりし頃、現場代人をしていた時のお話をしていきたいと思います。
私が三和電業に入社したのは、今から21年前の2004年4月のことです。
入社して3年間は関西支店で現場代人をしていたのですが、毎日忙しく現場を走り回っていました。
ある中型現場を担当していた時のこと、そこでも毎日「忙しい、忙しい…」と言いながら、お客様にも頑張っていると思われたくて、そんな姿をあえて見せていました。
そんなある日、私が常駐している現場なのに、別の電気業者が工事をしているではありませんか。
慌ててお客様のところに行き、恨み節を炸裂させましたが、そこでお客様から言われたことは衝撃的でした。
私:「別の電気業者がいますが、なんで僕に言うてくれんのですか!」
お客様:「だって山地くん忙しそうだったから。」
私:「いや、忙しい言うてても声かけてくれたら良いじゃないですか!」
お客様:「山地くんな、目の前で『忙しい、忙しい』言うてバタバタされたら声かけにくいで。そんな声かけにくい雰囲気に自分でしといて、声かけてくれって、勝手が過ぎるんちゃうか?」
私:「それは…、そうですが…、しかし…。」
お客様:「山地くんな、『忙しい』っていう字は、『心が亡くなる』って書くんやで。バタバタしている時の山地くんは完全に心が死んどったで。声かけても気づかんし。」
私:「ホンマですね。忙しいって心が亡くなるんですね。僕は忙しそうにすることが良いことだと思っていましたけど、勘違いでした。すみませんでした!」
お客様:「分かってくれたらええわ。これからも頼むで!」
それ以来、私は極力「忙しい」という言葉を使わないようにしています。
二度とあんな惨めな思いはしたくないし、心が亡くなるような状態になりたくないと心から思ったからです。
本当に恥ずかしく、情けない思い出ですが、このお叱りをしてくれたお客様には感謝しています。
どんな状況でも、心を亡くしてはいけない!:
先日、若手社員と話しをする機会があり、資格試験の話題になりました。
学習状況を聞いてみると、忙しくて勉強できないと言うではありませんか。
私たちの仕事は資格がなければ半人前です。
仕事に必要な知識を付けるだけでなく、一人前と公的に認められるための資格勉強に時間が取れないとは、本末転倒も良いところです。
完全に「心が亡くなっている」状態なのだと思います。
若手社員にはこの話をして、「どんな状況でも、心を亡くしてはいけない。」と伝えました。
最低でも試験の一ヶ月前からは、過去10回分の過去問題を毎日解き、すべてが80点以上になるまで繰り返すことが必要です。
本人も、上長も、部門長も、何が大事なのかをよく考え、これを確実に実行させることを徹底してください。
どんなに忙しくとも、心を亡くしてはいけない!