今月の一言

社長の今月の一言
生涯現役を貫いた大塚正富さん

2022.04.12

 少しずつ過ごしやすい季節になってきました。春の訪れを感じる季節、世界情勢は混とんとしています。
 ウクライナ戦争は遠く東欧の出来事ではなく、隣国が起こしている戦争であること。そしてグローバル化された世界では、思いもよらぬことが身近な生活や仕事に影響を及ぼすことを再認識させられます。
 大きく世界が変わろうとしている中で、我々の在り方も変化を求められています。

大塚正富氏の逝去

 去る令和4年2月5日、アース製薬株式会社の元社長、大塚正富さんが91歳で逝去されました。
 正富さんは大塚グループ元総帥の故・大塚正士さんの末弟にあたります。アース製薬さんの会長・大塚達也さんの父親であり、特別顧問でありました。
(先日TVの「カンブリア宮殿」にアース製薬さんが出ていましたね。)
 私が最後にお会いしたのは2年ほど前。赤穂工場でお会いした正富さんは元気そのもの。と言うより、当時89歳とは思えない意欲とパワーを感じる方でした。「わしは来年で90歳になるが、まだまだやりたいことがあるんや!」
「どんどんアイデアが湧いてくる!」
「今も毎日出勤しているよ!」
体中からあふれるパワーを言葉に変えて、当時40歳だった私に昔話もしてくれました。
 「山地くんは40歳か…。私がアースの社長になった年齢やなぁ。あの時はいきなり正士兄に呼び出されて『お前、今から行って立て直してこい!3年で立て直せなければクビやぞ!』と言われてなぁ。もう必死やったわ。」
 ニコニコと懐かしそうに話をされながらも、当時の必死さ、大変さを感じる語り口調に引き込まれます。
 当時、社長になった正富さんはその後、鳥もちにヒントを得た「ゴキブリホイホイ」で業績を急回復させ、立て続けに「アースレッド」や「アースノーマット」を発売。更に業績を伸ばし、アース製薬を高収益企業へと発展させていかれました。
  他にもアメリカで初めて飲んだコカ・コーラの衝撃、そしてその衝撃が日本でのオロナミンCの発売につながる話や、正士さん始め四兄弟が切磋琢磨しながら大塚グループを発展させてきた話、更に89歳にしてこれから成し遂げたい将来の夢の話など、本当にエネルギッシュで、50歳近く年下の私が若さを頂いているような感覚になれるお方でした。
 お話しを聞くたびにパワーを頂き、別れ際には「頑張りなさいよ!」と肩をポンっと叩いて励ましてくれた正富さん。心よりご冥福をお祈りいたします。

東日本大震災から11年

 先日、経営会議が行われたのですが、それが丁度3月11日でした。
 出席者から「震災発生時刻に黙とうをしましょう」との声が上がり、一分間の黙とうを捧げました。
 このような声が自然と上がることに感謝しながら、11年前のこの日に起こったこと、そして今に至るまで継続している状況に思いを馳せながら黙とうをしました。
 当時、三和電業グループは東北で大型現場施工中であり、多くの社員が被災地で仕事をしていました。
 私は当時徳島の銀行さんの事務所にいたのですが、TVでは仙台空港の滑走路が津波に飲み込まれる映像が流れており、状況を理解するのに時間がかかったのを今でも鮮明に憶えています。
 東日本エリアで働いている社員は無事なのか?
 誰がどこで何をしているのか、いざとなると意外と把握できていないことが分かり、安否確認システムや勤怠管理システムを導入して、社員が安心して働ける環境をつくってきました。
 先日(3月16日)も東北地方で震度6強の地震が発生しましたが、防災対策や安否確認に対する準備がまだ不足していると痛感しています。被災された方に心からお見舞い申し上げると共に、これを自分事として捉え、「いざ!」という時に強くしなやかに動ける三和を目指していきましょう!

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