今月の一言
社長の今月の一言
柔道の基本は受け身「負ける練習」
2023.09.06
まだまだ暑い日が続きますね。
かと思えば、急に豪雨になったり、雷が鳴ったりと天候が激しくなっています。
これから台風シーズンも来ますので、災害への備えをもう一度確認してください。同時に熱中症対策も確実に行うようにしていきましょう。
「人は失敗して成長する」のですが…:
さて、三和において経営の目的は「人材育成」だと明確に定義しています。
経営理念から来るこの目的は昔から普遍のものですが、世の中が変わっていく中で、「昔とは違うのよ~!」となっているようです。
それは、以前ある社員さんと人材育成について話をしている時に出てきました。
私 :「最近若手がチャレンジする機会が減ってないですか?もっと失敗させる
くらいでないと成長遅くなりません?」
社員:「それは分かっとるんやけどね、昔に比べて失敗させにくい状況があるん
よ。」
私 :「どういうことですか?」
社員:「これは社外も含めて多くの人が言っていることやけど、昔よりも失敗へ
の対応が厳しくなっていて、若手に挑戦させにくい状況があるんよ。」
私 :「でも昔だって、失敗が許されたわけじゃないですよね。」
社員:「それはそうなんやけど、昔は厳しい中にも大らかさがあった。今は厳し
いだけ…とまでは言わんけど、その大らかさがないというか、私もみん
なも余裕がないというか…。」
これは決して「昔の方が良かった」とか、「甘かった」とかいうわけではありません。昔から失敗をすればメチャクチャ怒られますし、全力でリカバリーする必要があるのは変わりません。
しかし話をしてくれた社員さんの言う、大らかさや余裕が昔に比べて無くなってきているという話は、社内外問わずいろんなところで聞く話です。
「人は失敗して大きく成長する。」
誰もが経験し、分かっているのに、環境全体が失敗を許さない雰囲気になっているのは間違いないようです。
若手に失敗するぐらいの挑戦をさせたい。でも失敗させてやれない。というジレンマに現場の社員が陥っている状況があるのです。
そして、多分これは三和だけの話ではない。どこも同じようなことを言っている。
ならば、これはチャンスではないか?
この状況を打破すれば、三和の強みになるのでは?
そんなことを考えていると、ステキな言葉に出会いました。
柔道の基本は受け身「負ける練習」から!:
それは、相田みつをさんの「受身」という詩です。
以前から柔道の基本は受け身からというのは知っていました。子供のころは「なんで負ける練習をするんだろう?」と不思議に思っていましたが、ケガをしないためだと聞いて単純に納得していました。
でも相田みつをさんの詩は、もっと深く、分かりやすく表現してくれていました。
そして私が気づいたことは、仕事も柔道も同じだということです。
柔道ではまず受け身の練習から始めます。それは投げられた時の練習、つまり負ける練習です。
勝負に勝つために、負ける練習から始める。これは失敗を糧に成長するというのと似ていると思うんです。
だから失敗も練習すれば良い。
お客様や協力会社さんに大きな迷惑がかからないように工夫して、小さな失敗をたくさん練習させる。
そして、いざ大きな失敗が意図せず起こっても、しっかり受け身がとれるようになっていれば、大ケガせずに済み、成長につなげることができるのではないでしょうか。
もちろん、そんなことしなくても積極的に挑戦して、上手に失敗して、成長してくれる人もいます。
でも上手く失敗できなくても、「失敗を練習する」という考え方が、この厳しい現状を打破するキッカケになるかもしれません。
相田みつをさんの詩、SPEC では毎年カレンダーでお世話になっていますし、書籍もたくさん発表されています。一度読んでみてくださいね。
色んな所に気づきのもとがありますね。